いまネパールは、外国人観光客が増加するシーズンです。乾季に入りたての今くらいが最もトレッキングに適していると言われているので、これからネパール旅行を楽しまれる方も多いかと思います。

ネパールに来たからには色々ネパールならではの体験をしてゆかれることをお勧めしたいですが、ネパール文化について全然知らないままだとトラブルに巻き込まれることもありますので注意が必要です。

たとえばネパール人がよくおでこにつけてる赤い米、ネパールでは「ティカする」と言いますが、これにはヒンズー教の宗教的な意味があるものです。ダサイン祭(今年はもう終わりましたが)やティハール祭など大規模な祭りの時は見かけた外国人にも、プジャする?してあげようか?とネパール人が誘ってきたりします。

気軽な気持ちでやってもらったらお金を請求されることもありますし、いつもの3倍増くらいにてんこ盛りなティカをしてる人は変なテンションになっていて絡まれたりすることもありますので、事情がよく分からない場合は避けておくほうが無難です。

でも宗教的な意味合いなしにファッション感覚で楽しめるものもあります。今ネパール人の若い女性の中で流行っていて、なおかつ外国人旅行者にも人気があり、日本にも少しずつ普及しているらしいのが、今回ご紹介する『メヘンディー』というボディアート的なやつです。ヘナアートとかヘナタトゥーと呼ばれることもありますね。

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メヘンディーとはなんぞや?ということに関して、詳しくはネットで調べるとすぐ分かるので割愛させていただきますが、ざっくり言うとヘナ(髪を染めるのにもつかうやつ)を使ったボディペイントです。ほとんどの場合手の先から肘手前くらいまでで、2~3週間で消えるタトゥーみたいなものとも言えます。

ちなみにメヘンディーの由来や意味について調べようと思って「メンディー」という単語でネット検索するとEXILE系列のあのメンディーさん情報がたくさん出てきます。「へ」はほとんど発声しない感じですが、「メンディー」じゃなくて「メヘンディー」ですからね!

メヘンディーはそもそもは、ネパールのビクラム暦サウンの月に、女性が夫の健康や長寿を願ってするものだそうです。独身女性の場合は、良い夫に巡り合えるようにという願いを込めてするんだとか。幸運の女神ラクシュミがヘナ好きらしく、そのラッキーを呼び寄せようという意味合いがあるらしいです。

なのでサウンの月(7月半ばから8月半ばあたり)にメヘンディーをすると、このヒンズー教の習慣に乗っかってると見られますので、「わたし、ヒンズー教徒じゃありませんからー!」という人は、この月はメヘンディーをしないようにしましょう。あと男性もメヘンディーをしてもいいらしいですが(実際にやってる人はごく少数ですけど)、やはりこのサウンの月にすると白い目で見られますので注意しましょう。

サウンの月以外にも、結婚式や他のお祭り時にもすることがあるメヘンディーですが、最近のネパリ女性は、何でもない時にもお洒落として楽しむことが増えているようです。なのでオールシーズン、メヘンディー職人が街の色んなところにいて、外国人女性も楽しむことができます。

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カトマンズの観光客が集まる場所では美容室でできたり、路上でメヘンディーを施してくれる人がいたりして、片腕50~100ルピーで描いてくれます。路上のメヘンディー職人の腕はまちまちで、実際にやってもらわないとどれくらい上手なのかは分からないそう。片腕10~15分くらいで仕上がります。

ネパールの他にもインドやパキスタンでも、女性がお洒落のためにメヘンディーをする習慣があります。日本では数千円するらしいですから、10分の1の値段でできるってことですね。なので海外旅行ついでにメヘンディーをする日本人女性も増えているそう。

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デザインはお任せもできますが、やはり若い女性は好みのデザインを指定することが多いみたいです。こういうサンプル張があるので選ぶこともできますし、「○○の花にして」などの、ざっくりしたリクエストもできます。

デザインに宗教的な意味はないとネパリの友人から聞きましたが、ハスの花は女性の美しさを象徴するとか、クジャクは愛情や成功を意味するとか、魚は幸運の印だとか、一応意味合いはあるみたいですね。ただそういうメッセージ性は考慮せず、単純に自分の好きなモチーフで描いてもらうという人も多いそう。

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見本を見せて、これと同じものを!とリクエストすることもできます。チューブ入り絵具みたいなヘナペーストを器用に絞り出しながら、サラサラっと描いてくれるメヘンディー職人。

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先日、友達がサンプルを見せたうえで描いてもらったメヘンディーがこちらです。よく見ると、ううん・・・微妙・・・というか、「よく見ると似てる部分もあることはある」というレベルの再現力でした(笑)。まあ何となくオシャレになったから良かったみたいですが。これで100ルピーだったのでちょっと高く感じたそうです。

メヘンディーは描いて1~2時間で乾き、乾燥したらポロポロ自然に剥がれます。そして赤茶色のヘナがくっきりと肌につき、いったん定着したら2~3週間はお風呂に入ったりしても消えません。最初にオイルを塗っておいたり、体温が高いと色がくっきりでるらしいです。

ネパールだったらそのまま学校や会社に行っても大丈夫なことがほとんどですが、日本だとこれをしたままではちょっと社会生活に支障が出るかもしれませんので、消えない期間を計算に入れてくださいね。日本ではメヘンディーを見たら、ボディアートというよりタトゥーに近いイメージを持つ人が多いんじゃないかと思います。

ちなみにメヘンディーよりももっと簡単にヘナアート的なものを楽しめるのが、こちらのハンコ!

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これはヘナではなく、ほんとにただのハンコですが、お祭り時やイベント時などにボディペイントとしてする若者が増えています。日本人よりも、こういうオシャレへのハードルが低い気がしますね、ネパールは。

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けっこう複雑なデザインもあります。

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このハンコもピンキリですが、50~100ルピーくらいと考えておけばよいかと。こちらは数日で消えるそうです。平凡なアラサー日本人の僕からすると「へー、これをオシャレと思うんだ、へー」という印象ですが、ネパリの若者はこういうファッションが好きなんでしょうかねぇ。

最後に、ヘナペーストはネパールではとても安く手に入りますが、路上メヘンディー職人が使うものの質は、事前に確かめようがありません。そして稀にアレルギーが出ることもありますので、初めての人はパッチテストをして(目立たない部分の肌に少しだけのせて様子を見て)からにすることをお勧めします。

ネパールならではのお洒落に挑戦したい!という旅行者の皆さん、あまり深く考え過ぎる必要はないですが一応、時期とデザイン、アレルギーのことなどに注意して楽しんでくださいね。