『お肉くださいなー』

『はいよ、何の肉がいるんだ?』

『えーっと、犬の肉をください!』

『!!?』

という会話が起こり得るのがネパール。ネパール語では犬と鶏の発音が似ているため、来たばかりの日本人が間違えてしまうことがあるんです。日本でも雲と蜘蛛みたいに、発音&イントネーションはほぼ同じだけど違う意味の言葉があって、時に勘違いしちゃうことってありますよね。

ネパール語では厳密に「同じ発音なのに違う意味」という単語があることは稀ですが、日本人の耳では同じ音に聞こえてしまうので、使い分けにくい単語が幾つもあります。ネパール語を頭の中でカタカナ変換して使っていると、そうした違いが分かりにくくなってしまいます。

なのでできるだけデバナガリ表記を覚えるのが、ネパール語上達につながるのではないでしょうか。今回はそうした間違いやすい単語の組み合わせを幾つかご紹介しますね。

 

●それは「娘」か「どろぼう」か?

ネパール語で娘にあたる語は「छोरी」で、盗むことを「चोरी」と言います。日本語表記するとどちらも「チョリ」です。娘のほうはチョが有気音なので、空気を出すようにしてチョリと言わなければなりません。じゃないと、そちらは娘さんですか?と言ったつもりが、そいつはどろうぼうか?と聞いていることになりかねないのです。

 

●大豆にイタズラしちゃいけません

ネパールでもポピュラーな大豆はネパール語で「भटमास」、カタカナにするとバトマースですが、よく似た言葉で「बदमाश」という言葉があります。イタズラという意味で、発音はバドマースです。大豆の代わりにいたずらっ子を買わないように気を付けましょう。

 

●それを聞いて安心しました、と言うつもりが・・・

気持ちを伝えるときも注意しないといけない単語があります。安心は「दुक्का(ドゥッカ)」、悲しいは「दुःख(ドゥカ)」、うっとおしいは「दिक्क(ディッカ)」で、言い間違いが起こりやすいかと思います。安心のドゥッカは厳密に言うとドゥとカの間に小さーく「ク」に似た音が入ります。あと、悲しいのドゥカのカは有気音です。こうした違いを頭に入れて、場違いな発言をしないようにせねばですね。

 

●上に見えるのは猿なのか雲なのか

上のほうを指して「あ、そこ見て!猿がいるよ!」と言ったら「そりゃ空には雲があるだろ」と反応されたことがあります。ネパール語で猿は「बाँदर」、雲は「बादल」と書きまして、カタカナにすると両方ともバァダルになります。最初のバが鼻音になるかどうか、最後のルが巻き舌かそうでないかがポイントです。

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●でも空の星は下よりどんだけ遠いんだ

これは練習用のセンテンスですが、これをネパール語で言うとどうなるでしょうか?「タラ アカスカタラ タラバンダカッティ タラチャ」ネパール人に伝わるようにさらっとこれが言える人は、初心者レベルを卒業していると言えるんじゃないでしょうか。デバナガリで表記しますと「तर आकशका तारा तलभन्दा कत्ति टाढा छ」となります。日本語表記すると全部タラになってしまう、「でも」「星」「下」「遠い」という4つの言葉それぞれの発音の特徴を踏まえてトライしてみてください。

 

ほかにも『日本人の耳では同じに聞こえるけど、ネパール語としては違う』単語の組み合わせは幾つもあります。一度に全部覚えるのは大変ですが、ひとつひとつ意識して練習していけば発音改善に役立つと思い、少しずつ練習しているところです。もう少し例を挙げますと・・・

  • 羊「भेडा(ベラ)」と、集合「भेला(ベラ)」
  • キャベツ「बन्द(バンダ)」と、ナスビ「भण्टा(バンタ)」
  • 涙「आँसु(アース)」と、希望「आश(アース)」
  • 水「पानी(パニ)」と、~も「पनि(パニ)」
  • ごはん「भात(バート)」と、道「बाटो(バト)」
  • 良い「असल(アサル)」と、影響「असर(アサル)」
  • 焼く「पोल्नु(ポルヌ)」と、読む「पढ्नु(ポルヌ)」
  • イモ「आलु(アル)」と、他「अरु(アル)」

書いてたらどんどん思いつきますが、このくらいで。ネパール語って難しい!というイメージを持たれてはいけないのでね。むしろ、おもしろい!と思ってもらえたら嬉しいんですが。

今回の記事を読んで、ネパール語難しいそうだなと思ったあなた、あまり心配しないでください。発音が似てるけど意味が違う言葉は、話の流れで相手は大体分かってくれますので。学校の授業中に「ヨ キターブ ポルノスナ(この本を読んでください)」とたどたどしいネパール語で話したからといって、本を燃やされてしまうことは多分ないと思います。笑

ネパールに住んでしばらく経ってきたら、発音の癖を矯正するためにも、こういうことを意識したらいいかなーと思っただけのことです。こういう違いを使い分けられるようになると、もっとネパール語を話すのが楽しくなりますしね。ネパール語勉強中の皆さん、一緒にがんばりましょう~。

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そうそう、ネパール語で犬はククル、鶏はククラです。間違えながら覚えましょう!(笑)