このブログで、ネパールの病院のかかり方をお伝えしたいと常々思っていました。なぜならネパールの病院システムは日本とけっこう違う部分があり、いざ怪我or病気になってから行くと、戸惑うことが多いんじゃないかと。海外で病気になったら、日本以上に不安になるものです。少しでも心配を軽減するために、どのように病院を利用するのか、元気なうちに予習しておくことがお勧めです。

僕は最近まで、友達について行ったりお見舞いに行ったりしてネパールの病院を利用することはあったんですが、さすがに具合の悪い人たちの横で写真をパシャパシャ撮ったりするのは気が引けたので、今までブログの資料になる画像がなかったんですね。

しかし先日めでたく(?)腕を怪我しまして、僕もネパールで病院デビューすることができました。自身が患者の身だったら色々カメラを向けてもいいかな~と思ったので具合悪そうな顔しながら写真を撮っちゃいまして。日本とネパールの病院システムの違いについて、幾らか写真付きでご説明しますね(僕の怪我について聞きつけた何人もの友達から、ブログのネタができて良かったね!と言われましたし。笑)

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僕はネパリの友人に、評判の良いらしいこのスベッチャという病院に連れてってもらいました。ドクターもナースたちも親切で優しかったです。受付の人たちはネパールのほとんどのお店と同じく、愛想がないスタッフが多かったですが。

この玄関をくぐると受付があって通常はそこで診察の申込をするわけですが、どんな病気かによるものの、ここでまずネパールらしさを感じることになります。

 

●ネパールでは、薬や医療器具を患者が買って準備する!

日本では保険証を出して受付をすれば順番に医者が診察や処置をしてくれますが、ネパールでは治療を受ける前に、必要な薬や道具を買わなければなりません。なんと患者自身が(付き添いの家族や友人でもOK)、まず薬屋さんに行かないといけないんです。

病院には基本的に薬のストックはなく、ナースも事務スタッフも買い物代行はしてくれません。マジか!重病でも!?と聞いたら、そうだと言われました。シビアだなぁ。でもそういえば、意識不明で運び込まれたりしたらどうなるんだろう。。。

日本でも、診察が終わったあと処方箋を持って調剤薬局に行って、ということはあると思いますが、ネパールでは診療前にもなんですね。上の写真の病院では、手前右側に写っているのが「オーシャディパサル」つまり薬屋さんです。病院の受付もしくはドクターから必要なものを告げられますので、そのメモを持って薬屋さんに行きます。

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上の病院併設の薬局はこんな感じで、一通りの薬が揃っています。薬の他に注射器や医療用ゴム手袋、点滴の針、ガーゼや包帯などもここで患者が購入します。そしてその日使いきらなかった道具は患者が自分で保管し、次の診察の時に持参します。

場合によってはけっこうな量になるので、カゴや段ボールを持っていくことも。ちなみに薬はインド製が多いようです。表示は大体英語なので、どんなものが使われているか気になる人は、薬の名前をネット検索でもすれば分かります。

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日本人的にびっくりなポイントは、手術の場合も自分で道具を揃えないと始めてくれない!ことです。病気や怪我で弱っている時に段ボール何箱分もの薬や道具を買ってくるのは大変なので、ネパールの病院は友達に付き添いをお願いしてしたほうがいいです。友達に迷惑かけられないわぁ、とか言ってる場合じゃないですね。

 

●ネパールのほとんどの病院は前払い制

日本の病院では具合の悪い人にはまず診療してくれると思いますが、ネパールではまずお金を払います。体調が悪くてフラフラしているお年寄りとかが来ても、まず支払いを済ませてからでなければ点滴もしてもらえません。この辺もシビアですよねぇ。そうしないと治療費を払わない人が続出するんでしょうけど。

なので、ネパールの病院に行く時は十分な現金持参で。日本人が診療を受ける場合は国民健康保険とかも通用しないので、もちろん全額自己負担になります(コメントでご指摘いただいた通り、帰国後に国民健康保険から払い戻し申請はできます。いったん自分で支払っておくということです)。ただほとんどの病院では日本と比べると安いので、手術するのでない限り1万ルピーくらいあれば大丈夫かとは思います。

とは言っても救急の場合や手術が必要な場合は、全額前払いは難しいこともあります。その場合は幾らかデポジットを入れれば対応してくれる病院もあります。外国人の患者に対しては後払いで受け付けてくれることが多いです。たとえば10万ルピーくらい必要な手術でも、1~2万ルピーくらいのデポジットでやってくれたり。

貧しい人たちのために無料で診療を行なってくれる病院もあり、そこはいつもかなり混雑しています。一方、カトマンズには外国人向けの高額な病院もあります。そういう所はうん十万、場合によってはそれ以上の医療費がかかりますので、保険が使えることを確認しておきましょう。

 

地球の歩き方には病院情報も載っていますので、チェックしておくことをお勧めします。

 

●ネパールの薬は、余ったら開封後でも返品できる!

これは日本より良いところと言っていいのか、融通が効くとは言えますね。まあ日本の場合、余るほど薬を処方されることがないですが(笑)。でも開封後の薬を返品できるなんて、日本では考えられないと思います。

ネパールでは箱に入っている錠剤やカプセルなどは、一個単位で返品できます。もちろん未開封の点滴とか注射器とかもです。薬一粒でも返品&返金してもらえるというのはスゴイですよね。あ、開封しててもというのは、箱を開けていてもっていうことです。

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ちなみにこの写真は、僕が買って使わなかった薬たち。そりゃこんなに要らんわって量ですよね。胃薬とか栄養剤みたいなのは一部持ち帰りましたが、よく分からないのは返品させてもらいました。ネパールで治療することになったら、皆さんもお忘れなく!

そしてオマケとして、この病院で一番御高いという個室の写真も撮れたのでご紹介しておきます。

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けっこうきれいじゃないですか? 一日4,000ルピーで、専用のトイレやテレビ、エアコンも付いていました。さらには無料で使えるWifiまであるという快適さは、ホテル並みですね!あ、食事はでませんので、自分で手配する必要があるとのことです。

 

ネパールの医療レベルについては、僕は医師じゃないので断定的なことは言えないんですが、やはり日本より優れているということはないと思います。また、カトマンズ以外では資格を持たない「もぐりの医者」もけっこういます。重症の場合はできるだけ早く日本に帰るという選択肢も考えたほうがいいと、個人的には思います。腕のいいドクター・設備の整った病院もあるので、ケースバイケースではありますが。

でも交通事故に遭ったとか盲腸になったとか、すぐ手術が必要なケースもありますので、その時はもう覚悟を決めてネパールで手術を受けることになるかもしれません。海外移住者はそういう可能性も頭に入れておかないといけないですね。「事故に遭ったらどうするか」「急に病気になったらどうするか」ということを考えて、緊急事態に備えておかなくてはいけません。

誰にでも降りかかる可能性があることは分かっていても、ついいざという時のことは忘れがち。僕も今回いい勉強になりました。普段から身元を証明するものとある程度の現金を持っておくとか、緊急連絡先を決めておくとか、ちゃんと備えておこうと思います。あと日本に居る時に健康診断を受けておくとかも、ですね。

皆さんも、くれぐれも安全&健康にはお気を付けください!