ネパールで生活しているということで、日本で知り合った人たちが興味を持っていろいろ質問してくれることがあります。生活費ってどれくらい?とか、ネパール人ってカレーばっかり食べるの?とか。関心を持ってもらうと、ついネパールについて話し過ぎちゃうことがありますが、そうやって聞いてもらえてありがたい限りです。

時々、上記のような定番の質問のほかに、思わず考えさせられる質問を受けることがあります。たとえば、『ネパールで生活していくために必要な特質って何ですか?』え、何そのマジメな質問!と思いましたが、そういえば僕も、ネパールに引っ越してくる数年前は似たようなことを先輩たちに聞いたなー、と思い出しました。皆それぞれ思うことを語ってくださり、大変勉強になったものです。

そしてネパールに引っ越して1年過ごして一時帰国したぐらいの時期から、光栄なことに今度は僕がそんな質問をされるようになりました。でもそういえば、僕はネパールがいかに魅力的なところかは熱く語れるんですが、海外移住するにあたって必要な特質とか能力については、きちんと自分の考えをまとめたことはなかったなーと気づき、改めて考えてみたのです。

結局受け売りな部分がほとんどですが、今回はそんな真面目なテーマで書いてみようと思います。あ、この記事けっこう長いですよ。

 

アジアの最貧国ネパールで生活する僕が考える、『幸せな海外移住生活を送るために必要な能力』とは・・・

「○○力」という表現で考えてみると、ネパール生活であったほうがいい能力ってたくさん思いつきます。まずはやっぱり『 経済力 』。お金があれば、ネパール生活における色んな不便を解決できます。高性能な家電を買うこともできますし、効率よく用事をこなすために人を雇うこともできます。ご飯作るのがめんどくさいなーと思ったら、外食もできます。

僕は『時は金より大事』という考え方なので、問題解決にお金を使うことがけっこうあります。たとえば洗濯は手洗いでもできますけど時間がかかるので、洗濯機を使います。ネパールでは一日の半分以上停電するのでインバータとバッテリーを買っておいて、電気が来ていない時間でも普段通りの生活ができるようにしています。

ビジネスやボランティア、留学など何か成し遂げたい目的があるのなら、お金を有効活用して日常の用事をこなす時間を節約し、本来の目的達成のために振り分けるほうが賢い気がします。でもネパールに住む間は収入がなく貯金を切り崩して生活している人は、お金を使うほどネパールに滞在できる期間が短くなっちゃうので悩むところですけどね。というわけで、経済力があればかなりストレスが軽減されます。

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言語力 』についてはどうでしょうか。つまりネパール語を話せるようになることは必要か?と聞かれることもありますが、僕の考えでは、ネパールでただ楽しく生活したいだけなら必須ではないでしょう。片言の英語ができれば大体のことはできますし、カトマンズの英語が通じる環境で生活すれば、生活上のほとんどのトラブルは解決できます。

でももし、ビジネスでもボランティアでも、ネパール語しか喋れない人たちも含めてネパール人の役に立ちたいと思うなら、ネパール語を勉強しつづけることは大切だと思います。年配のネパール人のほとんどは英語を喋れません。若い人も母語ではない英語で話を聞いても、頭では理解できても心に響きません。

そして母語でないと心のうちを表現するのが難しいので、やはりネパール人の話を理解するためにはネパール語で話を聞くのが近道です。文化や考え方を理解するうえでも役立ちますし、「外国人が一生懸命ネパール語を勉強してくれている」という姿勢はネパール人の心にも響くはずです。

そうやってネパール人の考えや感情、文化を理解し信頼を勝ち得ないと、ネパールで何かを成し遂げるのは難しいんじゃないでしょうか。そういう意味では、むしろ英語はできなくてもいいけど、ネパール語を習得する努力は必要じゃないかというのが、僕の考えです。

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上記の点と関連しますが、自分が育った土地とは異なる国や文化で生活する際、『 理解力 』って大事だと思います。同じものを見ても、同じ状況に置かれても、日本人とネパール人では考え方や感じ方が違うことが多いです。そういう違いを理解する力があると、ネパールに早く溶け込めると思います。『 想像力 』とか『 識別力 』とも言えるかもしれません。

たとえば友人宅を訪問した際、どうぞ食べてと言われて鶏の頭の丸焼きを出されたら、「え、ニワトリの頭食べるの!?どうやって?」思うのが日本人。ネパール人は「クチバシは食べないから切っておいてほしいなー」と思います(笑)。カルチャーギャップですよね。

人は自分の経験や持っている知識に基づいて、行動の結果や相手の気持ちをイメージするものです。でも海外に住むと、今まで自分が経験してきたことや知っていることを元に考えても、全く的外れになることもあります。国や人種が違っても人として同じ部分もあれば、全く違う部分もある。それをふまえて相手の思考パターンや感情を理解することができれば、ネパール人の言動に戸惑ったりイライラしたりすることが少なくなるでしょう。

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ほかに、僕が尊敬する海外組の友人たちは『 行動力 』があるなとも感じます。あれこれできない理由をあげるより、どんどんチャレンジしてみる!とにかく・とりあえず、やってみる!という行動力のある人は、それぞれ目標を達成したり人の役に立っていたりするので、総じて幸せそうです。

ネパールに興味があるけど分からないことが多いしなーと不安がる人もいますが、少しでも興味があるなら、とりあえず来てみたら?と思います。数日でも1~2週間でも、まず来てみて体験してみてから、自分に合うか考えてみてはどうでしょう。逆に言えば、それくらいの行動力がないと海外生活は向いてないような。(あ、ちょっと厳しい言い方かな、すみません)

またネパールに住み始めると、日本ではなかった問題に直面します。日本では当たり前のことができず、「何でネパールはこうなんだ」「これだからネパールは」と文句を言いたくなる場面が多々あります。そういう時に臨機応変に対処することも必要なので、問題『 解決力 』が高い人は有利です。

あと、おそらく日本人がイメージするようにネパール人は動いてくれないので、ビジネスや役所の手続き事はかなり面倒に感じます。頼んだことをやってくれない、正当な要求なのに期日通りにやってくれない、イライラさせられることがたくさんあるので、『 忍耐力 』も必要ですね。

 

というわけで海外生活(特に後進国での)を成功させるために色んな能力を身に着けておいたほうがいい!ということで長々と書いてしまいましたが、何か話が長すぎて「結局何が言いたいん?せめて分かりやすく一言で言うてやー」という声が聞こえてきたので・・・

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ちょ、ちょっと待ってくださいねスミマセン。一言で、何が一番大事か、考えをまとめてみますので・・・

うーん。

うーん。

 

・・・・よし!

 

これだ!と思うものが自分なりにまとまりましたので、発表させていただきます! ネパールで幸せに生活し、なおかつ自分なりの目標を達成するために必要なのは・・・

ズバリ、『 順 応 性 』だと思います!

 

順応する力があればネパール生活はこう変わる!

順応性は、適応力とか柔軟性、臨機応変さとも言えるかもしれません。状況に応じて自分を変える、相手に応じて対応を変化させるということですね。「○○がない?じゃあ○○すればいいじゃない!」の精神で、変化を楽しめるとなおいいでしょう。

たとえば食生活。ダルバートなどのネパリ料理が口に合わないという人もいます。じゃあ日本から調味料を持ち込んで自炊すればいいじゃない?ってことです。洗濯したいのに水がない?川に行けばいいじゃない。お風呂に入りたい?水タンクをぶった切って作ればいいじゃない。ネパールでも紅白歌合戦を観たい?DVDに焼いて送ってもらったらいいじゃない。ってことです。

考えてみればネパール人はそうやってたくましく生きています。昨年秋ごろから燃料不足の問題がありましたが、ネパールの人々は「ガスがない?じゃあIH製品で料理すればいいじゃない!」と考えました。みんなが電気を使い過ぎて停電が頻発するようになったら、庶民は「電気もない?じゃあ薪を使えばいいじゃない!」と考え、お金持ちは「じゃあソーラーパネル設置すればいいじゃない!」と考えました。

もちろん、ある程度のところであきらめることも必要です。しょっちゅう停電するネパールなのでバッテリーを設置していても、3日くらいずーっと電気が来なくて、バッテリーの電気もなくなってしまうこともあります。そういう時は、暗くなったら寝る、パソコンやタブレットが必要な作業は後回しにするなど、切り替えも必要でしょう。

「あきらめ力」と言う表現が的確なのかは分かりませんが、ネパール人はこの能力にも長けている気がします。もともと輪廻転生を信じるヒンズー教徒なので、人生うまくいかないとさっさとあきらめて次の人生に賭ける!みたいな考えがあるみたいなので。え~!?そんな簡単にあきらめないでよ!と思いますが、昔のカースト制度が影響してるんですよね。

カースト制のもとでは生まれた時から職業が決まっていたので、王族の一員として生まれたら一生安泰、靴職人の家に生まれたら靴職人になるしかなく、物乞いの一家に生まれたら物乞いしかできないんですから。そんな努力が報われない社会にいたら、そうなるのも無理はありません。

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今はそういう時代と比べると自由になりましたが、未だ貧富の差が激しく、ネパリの考え方に影響を及ぼしているように感じます。なので、ちょっとうまくいかないことがあると、「今回の人生はもういいや!次次!」みたいにスッパリあきらめるのはやりすぎですが(そもそも輪廻信じてないですよね?僕もですw)、努力と工夫で何とかなることかどうか見極め、どうにもならないことはあきらめるのも大事ってことです。

特にネパールでは他の人に予定を狂わされることが多いので、その都度予定していたことはあきらめて、変更していく必要が生じます。あきらめっていうか柔軟性ですかね。僕も「明日はバスでカトマンズに行って用事をこなそう」と計画しバスを予約していたのに、当日バスが来ず、問い合わせてみたら「今日は全部バスは欠便」とか言われたりします。休みになった連絡もなしかい!と、ムカッとしちゃいますが、日本じゃないんだからできないことはできないと割り切って、予定を切り替えるようにしています。

ネパールに移住したら、日本で生活していた時の「ありのままの自分」を押し通そうとしても、うまくいかないことが多いです。何もかもネパールに合わせる必要はないんですが、うまくいかないことに対して「じゃあどうするか」を考え、実行に移せる人は、ネパールでも楽しく生活していけるんじゃないでしょうか。

というわけで、ネパール移住した僕が考える、『幸せな海外移住生活を送るために身に着けておいたほうがいい能力』は、『 順応力 』でした! いかがでしょうか。海外生活を長く経験されている方なら、もっと良いアドバイスを思いつかれることと思います。よかったらご意見くださいね。

これから海外移住、とくにネパール生活を計画される方は、こういうふうに考える人もいるのかーくらいに参考にしてもらえたら嬉しいです。偉そうに長文を書いてしまいましたが、ここまで読んでくださったことに感謝です。あなたのネパール移住計画・生活がうまくいきますように!