ネパールに住んでいると話すと、日本人からよくこんな質問をされます。「ネパールの人ってカレーを食べてるんですか?」インド=カレーというイメージから、ネパールもそうなんだろうと想像する人が多いようです。

ネパール人はカレーも食べますが、ネパールの国民食といえばダルバート。カレーとナンという組み合わせよりも、ダルバートと呼ばれるワンプレートの混ぜご飯ばかり食べる人がほとんどです。ダルは豆のスープ、バートはご飯という意味です。米食なのは、日本と似ている気がしますね。

そして日本人にとっての味噌汁に相当するものがダル(豆のスープ)だとすると、日本の漬物にあたるのが、今回ご紹介する『アチャール』です。実際ネパール語の辞書やガイドブックなどを見ると、アチャールはネパールの漬物と書かれていることがよくあります。

幾つかダルバートの写真を並べてみますね。どれがアチャールか分かりますか??

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↑このダルバートの場合、お皿の右のほうにあるのがトマトのアチャールです。

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↑上のプレートでは手前のほうに添えてある赤いのが、ロプシーという実(梅干しのような酸っぱい実)のアチャール。

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↑このダルバートでは、手前のほうの茶色いやつが胡麻ベースのアチャールです。

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↑こちらのダルバートには2種類の赤いタレのようなものがのっていますが、これがそれぞれトマトのアチャールです。片方は小魚を混ぜてありました。煮干しみたいな味で美味しかったです。あと手前の黄色いのも大根のアチャールですね。

アチャールの作り方は、お好みの野菜(時には魚なども混ぜます)を石臼で磨り潰すだけ!トマト+焼きナス+唐辛子とか、ロプシー+トマト+唐辛子などがありますが、配合の仕方によって、それぞれの家庭の味が出る料理です。

ネパール人の友達に言わせれば、唐辛子が入ってないとアチャールとは言わないそうです。辛くないとアチャールじゃない!と。酸っぱい系の味のアチャールもありますが、基本的に唐辛子は含めるものだそうで、ダルバートに辛さのアクセントを足す重要な役割を果たします。

でもこのアチャール、ネパールの漬物と訳されることが多いですが、僕としては漬物とは違うと思うんですよねぇ。だって漬けてないので!(笑) 漬物というより、ネパリカナ(ネパールのご飯)における漬物的ポジションのもの、という感じじゃないかと思います。

ものによってはアチャールはすごく辛いので、ただでさえ辛いおかずばかりのダルバートに混ぜるとさらに辛くなり、日本人は食べるのがちょっと大変かもしれません。でも適度な辛さにしてあるアチャールは、まさに日本の漬物が果たすのと同じくイイ仕事してくれます。味の幅が広がるといいますか、美味しいアチャールがあるとご飯が進みます♪

石臼を使ってすり潰していくので手間がかかるものですが、ネパール人にとっても大事なメニューのひとつのようで、アチャールを作るための石臼が各家庭にひとつは常備されています。

僕にとっても最初は、ダルバートを食べる時アチャールはあってもなくてもいい存在でしたが、だんだんとアチャールなしは物足りなくなってきました。ネパール在住の日本人たちも、時経つうちに石臼を手に入れ、自分でもアチャールを作るようになっていく人が多いです。

ネパールご飯の名脇役アチャールの美味しさが分かるようになってくれば、かなりネパールに馴染んできたってことじゃないでしょうか。ネパール人にダルバートをご馳走する時も、アチャールがあると喜ばれますしね!

ちなみにアチャールを作るための石臼、僕は売っているのを見かけたことがありません。ネパール人に聞いたら、川で拾ってこいと言われます。石臼になるような形の石との出会いは貴重なので、ネパール在住の皆さんには、ちょうど器みたいな形の石を見かけたら拾っておくことをお勧めします(笑)。