トップページにもお知らせを掲載させていただきましたが、4月25日に発生したネパール地震後、多くの方が安否を心配しご連絡くださいました。お心遣いに心から感謝いたします。僕自身は無事で、今はネパールにボランティア活動で入っていた仲間と共に、カトマンズ市内で復旧作業にあたっているところです。

いただいたブログのコメントやメールに個別の返信ができておらず申し訳ありません。僕の自宅でも電気やネットが部分的に復旧しましたので、カトマンズの様子を少し報告させていただき、返信に代えさせてください。

ネパール全体の被害状況や復興の様子は、おそらく日本の皆さんがニュースで得る情報のほうが多いかと思います。それでここでは、地震後の僕自身の体験やカトマンズ西部地域の情報を主にお伝えいたします。

 

地震が発生したのは、ネパール時間の午後12時になろうかというタイミングでした。ちょうどボランティア仲間とのミーティングが12時から始まるところだったため、近くに住む友人はほとんどミーティング場所に集まっていたか、こちらに向かっているところでした。

地震が発生すると、ネパールではすぐ建物の崩壊の危険があります。日本ならほとんどは耐震構造になっているため、揺れが収まるまでは動き回らないことが基本です。でもネパールでは、いち早く建物の崩壊に巻き込まれない場所に避難しなければなりません。

それで地震が起きてすぐに、友人たちと共に裏の空き地に避難しました。近くの自宅に家族を残していた人はそこに向かったり、バイクで動ける人は周りの様子を見に行ったりしましたが、余震の恐れもあるためほとんどの人は空き地に留まりました。その間電話が繋がったり繋がらなかったりしましたが、ボランティア組織の同じエリアに住む仲間たちの安否確認を、ほぼその日のうちに行なうことができました。

地震が発生してから2日は、竹とビニールシートで作った簡単なテントで野宿でした。近所の人たちも含めると到底入りきらないスペースで、雨も降って大変でしたが、皆で協力して乗り切ることができました。3日目からは余震が収まってきたため、いつもミーティングに使用していた建物で寝泊まりしています。

次の日、自宅の様子を見に戻る途中で幾つもの倒壊した家を見かけました。僕がしょっちゅう通っていたレストランでは、建物の倒壊に巻き込まれて亡くなった従業員がいました。

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この緑の建物の1階がレストラン、2階に教会があったんですが、ちょうど何かやっていたらしく教会員の中からも多くの犠牲者が出てしまったそうです。

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↑こちらも僕が毎日のように通っていたレストランがあったところです。このブログにカレーやナン、ダルバートを写真入りでご紹介した記事がありますが、その多くはこのレストランで撮ったものでした。

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シュエンブのほうにも足を延ばしてみました。カトマンズ北西のほうに位置するグンバ(仏教寺)の様子です。幾つものグンバがあり全滅したわけではありませんが、一部の建物は完全倒壊していました。

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こちらは僕の家の様子で、倒壊したり傾いたりはしていませんでしたが、このようなヒビが入っているため、長く住むのは危険だと考えています。ただ僕の住むエリアではほとんどすべての家でこのくらいの被害は発生しているようで、すぐに引っ越すというわけにもいかないのが現状です。

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僕が住んでいる区域の中の古い家は軒並み倒壊していましたが、比較的新しい家が集まる部分では、建物のひび割れなどで済んでいました。ただ次もし大きな地震がくればどうなるか分かりません。

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ネパール人は地震に慣れていないため、日本人よりも地震に対して恐怖を感じているようです。家が幾らかでも損傷していたら、もう怖くて住めないという人もけっこういます。しばらくは屋外に張ったテントで生活することになりそうです。

僕がいる区域では、食糧不足は発生していません。電気が一部復旧していますし、水やガスも少しずつ入ってくるようになりました。ただ救援隊はカトマンズ市以外ではほとんど活動できておらず、地方で被害を受けた人たちは食料や水の不足が深刻な状態になっていると聞きます。

唯一の国際空港トリブバン空港が無事だったことは不幸中の幸いです。滑走路も一本しかないため、これが損傷していたらもっと大変なことになっていたと思います。しかしこの空路と、国内の主だった道路は地震後も使用できる状態とのことです。少しずつですが救援・復旧活動が進んでいくよう願ってやみません。

僕の周りでは食料や水、電気やガスなどは現状何とか足りているようです。今後ボランティア組織を通じての救援物資も到着すると思います。しかしネパール人の多くは家を失い仕事を失い、家族や友人も亡くして意気消沈している人が少なくありません。これからも多様な助けが継続して必要です。

有名な観光地が失なわれ、トレッキングも危険になり、ネパールの魅力が落ちたと感じる人は多いでしょう。しかしこの地には、どんな歴史的建造物よりも価値がある、どんな雄大な風景よりも素晴らしい心を持ったネパール人たちが大勢います。その人たちこそ、ネパールの真の宝です。その宝のような人たちがいる限りこの地は引き続き、魅力的な、働き甲斐のある場所です。

現在、海外からボランティア仲間の建設チームや医療チームが続々とカトマンズ入りしています。ネパールに住む仲間の生活再建や精神的なケアも含め、僕もボランティアの一員としてできる限りの手伝いをしていくつもりです。

それで日本にいる皆さんも、この地で復興支援をしている外国人ボランティアたちを励ましたり、大変な状況の中頑張っているネパール人たちを助けたり、何らかの形でネパールにいる人たちに関心を向け支援していただけると、本当にありがたいです。

すでにそうしてくださっている皆さんに、心から感謝いたします。個別の返信ができていませんが、いただいたメールは全て読ませていただいていて、励ましや慰めになっています。よろしければ、引き続きブログのコメントに励ましのメッセージなどをお送りいただけると嬉しいです。ネパールにいる友人たちに伝えていきます。

皆さんの励ましや祈りに対する尽きない感謝と共に、ひとまずのご報告とさせてください。また時折、現状報告させていただきます。今後どもどうぞよろしくお願いいたします。