外国を訪れる時に気になるのは、その国の安全情報です。特に発展途上国となると、観光したり移住したりする本人はもちろん、送り出す家族も心配になるかもしれませんね。

ネパールは危険じゃないのかと言いますと、一昔前と比べるとずいぶん安全になったようです。なんせ10年くらい前はまだ民主化しておらず、内戦が続いてもいましたからね。

10年以上前からネパールに住んでいる先輩たちに話を聞くと、反政府勢力の兵士に銃を突き付けられたとか、強盗に襲われたとか、街中が炎上したとか、大変な経験をしている人たちもいます。今20代のネパール人の若者たちも小さいころに、爆弾が爆発したところを観たとか、道に死体が転がってたとか、壮絶な光景を目にしてきているようです。

それと比べると、今のネパールはずいぶん住みやすい場所になりました。最近はバンダ(反政府勢力のストライキ的なやつ)も危険度は下がってきていますし、選挙の時の爆弾騒ぎも減っています。外務省からの注意喚起も、それほど危機的なものではありません。

でもそれゆえか、スリや泥棒など軽犯罪の被害に遭う日本人はけっこういます。移住者の中にも、だんだんネパールに慣れてきて油断したところで物を盗まれるという人がかなりいるようです。

以前はネパールに移住する人たちはまだまだ少数だったためか、日本人同士のネットワークも強いものでした。先輩日本人が新しい人たちに、気を付けるべきポイントを丁寧に教えるという習慣がけっこうあり、世話好きな人たちも多かったように思います。

でも最近は移住者が増えてきて、そこまで手が回ってないようです。ネパール移住の新人たちが先輩たちにアドバイスを求めに行くという光景も少なくなったような。それで今は、先輩方から見るとちょっと危なっかしい人もちらほら見受けられるみたいです。

それで、これまで僕が教えてもらった、ネパールでの軽犯罪被害のケースを幾つかお伝えしておきますね。これからネパールに来ようと思っている人、ちょっと今油断してた!という移住者の皆さんに、参考にしていただけると幸いです。

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残念ながら日本でもネパールでも泥棒がいます。知らない間に目を付けられているということもあり得るのです。※画像はイメージです

 

ケース1:混雑したバスの中で

ある人は混み合ったバスに立って乗っている時、リュックサックの中にあったiPadを盗まれてしまいました。ネパールのバスはぎゅうぎゅう詰めになることがよくあり、ちょっと目を離した隙に盗られてしまう可能性があります。

バスの中で財布やタブレットを掏られたという被害はよく聞きます。ほとんどの場合、リュックサックを背負ったまま乗っていた人たちです。リュックサックを背負うなんて日本では普通のことですが、ネパールではそのために物を盗まれたというケースがよくあります。

バスに乗る時はもちろん、人混みの中を歩く時も、基本的にリュックサックは前向きに抱えておくのがベターです。それほど混んでいない道やトレッキング中なら背負っていても大丈夫でしょうけど、混雑した場所に入ったらリュックサックを前向きに持ち替えましょう。ちょっと面倒でも、こういう習慣を身に着けておくことをお勧めします。

 

ケース2:家の中でちょっと目を離した隙に

別の友人は、家電を買ってそれを家に運んでもらった時に被害に遭いました。ネパールでも大型家電を買うとトラックで運んでくれるサービスがあります。部屋まで運んでくれるのはありがたいものの、その友人は配達員が帰った後に、部屋からデジカメがなくなったことに気づきました。

一時的に配達員だけを部屋に残し、自分は別の部屋にお金を取りに行ったそうですが、おそらくその一瞬の間に盗まれてしまったんだろうということでした。ただ配達員が盗ったという証拠がないのでそれ以上は追及できず、デジカメはあきらめたそうです。

見知らぬ人を家に入れる際には、目を離さないよう十分注意しましょう。大型店の配達員だったとしても、油断してはいけません。誰でも疑うというわけではありませんが、気を付けるに越したことはありません。

 

ケース3:窓の隙間から泥棒の手が!

また別のある友達は一階の部屋に住んでいるんですが、その家の窓にはすべて防犯のための鉄格子が取り付けてあります。侵入される心配はほとんどないと思っていたそうですが、うっかり窓のカギを開けっ放しにしている時に事件が起こりました。

なんと窓際の机の上に置いていたパソコンとiPadを、盗られてしまったのです。泥棒は窓の鉄格子の隙間から手を伸ばして電子機器を盗んだ後、さらに長い棒を使って部屋にあるカバンを盗ろうとしていたそうですが・・・そこで家の中にいた友人が気づいたため、棒を残して逃げていったんだとか。

バッグはギリギリセーフで守れたものの、パソコンとiPadを盗まれて金額的には痛いものでした。写真のデータとかもなくなってしまいますしね。

全ての窓に鉄格子があるからといって、油断はできないということです。ちょっと特殊なケースでしたが、おそらく泥棒はきちんと下調べしてきたものと思われます。こんなこともあるんだ~と僕もびっくりでした。

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へへへ、こんな鉄格子なんてちょろいぜ!と手を伸ばす泥棒。※画像はイメージです(笑)

 

ほかにも夜道を一人で歩かないとか(女性2人とかでも夜は危ないです)、ゲストハウスに大金を置いておかないとか、いかにも金持ちそうな格好をしないとか、いろいろ注意すべき点はあります。今回は泥棒被害について取り上げましたが、強盗や暴行の被害もないわけではありません。

移住後に覚えておくべきなのは、自分が思っている以上に外国人は目立っているということです。ネパール人には手が届かない電子機器などの高級品を持った外国人が近所にいるとなると、隙あらば盗んじゃおうと考える人がいても不思議ではないのです。

今のネパールは一時期よりは安全になりましたし、親切な人も多いので、そうそう被害に遭うことはないかもしれません。しかしそれゆえに、慣れて油断したころ、物を盗まれたとか怖い目に遭ったという人もいます。防犯意識をいつも持っておくことは大事なことです。

せっかくネパールに来たのに、何か盗まれたりして嫌な思い出が残るのは残念ですよね。一人一人が注意することで防げる被害はありますから、できるだけ日常から犯罪被害に遭わないように注意を払いましょう。

あ、ネパール移住を考えておられる方、過度に心配し過ぎないようにしてくださいね。おそらく日本は世界一安全な国なのでその日本から外国に行くとなると、行き先がどの国だとしても、どうしても今まで以上に気を付けるべきことが増えます。でもごく基本的なことに気を付けていれば大丈夫ですので。たぶん!

それに日本にいようがネパールにいようが世界中のどこにいようが、幾ら注意してても犯罪や事故に巻き込まれる可能性はゼロではありませんからね。そんなふうに割り切ることも必要じゃないかなーと僕は思います。ネパールの現実を踏まえつつも、でも移住は積極的にお考えくださいね。